
長時間のデスクワークや立ち仕事、運動不足などによって身体がむくみやすくなると、見た目の問題だけでなく、重だるさや疲労感が抜けにくくなることもあります。当院でも「むくみがひどく、靴や服がきつく感じる」といったご相談を多くいただきます。そんなお悩みに対して、近年注目を集めているのが「筋膜リリース」です。では、なぜ筋膜リリースを行うとむくみが取れやすくなるのでしょうか。本記事では、組織間圧の正常化と代謝向上という2つのメカニズムを中心にご紹介します。
筋膜リリースとは?
筋膜リリースとは、皮膚と筋肉の間にある薄い結合組織(筋膜)の緊張を手技や特殊器具でやさしくほぐし、柔軟性を取り戻す施術です。筋膜は全身の筋肉や臓器を覆い、身体の動きを支えるネットワークのような役割を果たしています。
筋膜の構造と役割
筋膜はコラーゲン線維やエラスチン、ヒアルロン酸などの成分でできており、組織と組織の間でクッションの役割を果たしています。しかし、長時間同じ姿勢やストレスなどで筋膜にしこり(癒着)が生じると、本来の滑走性が失われ、可動域制限や圧迫による血流・リンパ液の停滞を引き起こします。
むくみの原因と組織間圧の関係
むくみ(浮腫)は、血液やリンパ液が血管やリンパ管から組織間(細胞間)に過剰に漏れ出し、うまく排出されない状態です。このとき、組織間の圧力が高くなるほど、水分や老廃物が溜まりやすくなります。
組織間圧とは何か
組織間圧とは、細胞と細胞の間に存在する間質液が及ぼす圧力を指します。本来は血管内外の圧力差(フィルター作用)によって一定範囲に保たれていますが、外部からの圧迫や筋膜の硬さが加わると、このバランスが崩れやすくなります。
筋膜の緊張が及ぼす影響
硬くなった筋膜は内部のリンパ管や毛細血管を圧迫し、組織間に水分がどんどん溜まる原因となります。足首やふくらはぎの筋膜が硬いと脚にむくみが起こりやすく、腰まわりの筋膜が固まるとお腹まわりの張りに繋がるなど、部位によって症状の出方が異なります。
組織間圧の正常化で得られる効果
筋膜リリースで筋膜の癒着や硬さをほぐすと、圧迫されていたリンパ管・毛細血管が開放され、間質液の流出入がスムーズになります。その結果、組織間圧が適切な状態に戻り、むくみの原因である水分停滞が解消されやすくなるのです。
筋膜リリースが代謝を高めるメカニズム
むくみの解消だけでなく、筋膜リリースは代謝アップにも貢献します。代謝が活性化すると血流とリンパの流れが促進され、老廃物が排出されやすくなるため、むくみ予防にも役立ちます。
血行促進による栄養・酸素供給の改善
筋膜が硬いままだと毛細血管の血流が悪くなり、栄養や酸素が細胞に十分行き渡りません。リリースで柔らかくなることで毛細血管が圧迫から解放され、栄養と酸素が細胞に行き渡り、細胞内でのエネルギー産生が活発になります。
リンパ循環の改善
リンパ液は体内の老廃物や余剰水分を回収する働きを担っています。筋膜の緊張が緩むことでリンパ管が正常に働き、老廃物や水分が速やかに回収・排出されるようになります。
体温上昇と酵素活性の向上
筋膜リリースによって局所的に血流が増えると、施術部位や全身の体温がわずかに上昇します。体温が上がると代謝酵素の働きが活性化し、老廃物の分解や排出が促され、むくみ予防につながります。
青空堂の筋膜リリース施術のポイント
当院では、ただ表面をなでるだけの施術ではなく、深層の筋膜にまでアプローチできる独自の手技とカッターを組み合わせた筋膜リリースをご提供しています。
完全予約制のプライベート空間
周囲を気にせず、リラックスして受けていただくため、完全予約制で施術室はお一人ずつご案内しています。
個々の状態に合わせた圧の調整
お身体の状態はお一人おひとり異なります。痛みや圧の加減はカウンセリングでしっかり確認しながら、最適な深さ・強さで筋膜リリースを行います。
他の手技との組み合わせ
鍼灸やマッサージと組み合わせることで、筋膜リリースの効果をさらに高め、むくみだけでなく肩こりや腰痛など複数のお悩みにも対応しています。
まとめ
むくみの解消には、組織間圧の正常化と代謝向上という2つのアプローチが大切です。筋膜リリースによって筋膜の癒着や硬さをほぐし、血液・リンパの流れを改善することで、滞留した水分や老廃物がスムーズに排出されやすくなります。また、代謝が活性化すればむくみが再発しにくい身体づくりにもつながります。当院の筋膜リリースは、他の手技と組み合わせることで総合的なケアを実現しています。むくみでお悩みの方は、ぜひ青空堂はりきゅうマッサージ院の施術をお試しください。ご予約・お問い合わせをお待ちしております。